Build 2019のOffice 365新発表を解説 下手な文章を洗練してくれるAI、Wordに登場
本連載は、マイクロソフトのSaaS型デスクトップ&Webアプリケーション「Office 365」について、仕事の生産性を高める便利機能や新機能、チームコラボレーションを促進する使い方などのTipsを紹介する。
Office 365を使いこなして仕事を早く終わらせたい皆様にお届けする本連載。今回はBuild 2019で発表されたOffice 365に関する新情報に注目する。
WordにもAIアイデア機能が到来
PowerPointにおける「デザインアイデア」やExcelの「アイデア」は、いずれも人間が行ってきた創造性をAI(人工知能)が補助する機能だが、同種のAI機能がWordおよびWord Onlineへやってくるという。公式ブログに掲載された短い動画によれば、より良い単語や文法へ洗練することで、難文を平文に置き換える機能が2019年6月のOffice Insiderに実装する予定だ。たとえば「Police Officer(警察官)」を「Policeman(警官)」という具合である。
本機能の背景にはMicrosoft Graphの機械学習を用いており、文書の推定読書時間や、キーポイントの抽出といった機能も備わるという。気になるのは日本語への対応だ。文法上の誤りなどは他社製校正ツールなどを見ても完全とは言いがたい。ただし、それらは推敲(すいこう)データが小規模であり、複雑なパターンマッチングの結果にすぎない。その上でMicrosoft Graphの大規模なデータをどのように生かすかが、本機能の有用性を左右するだろう。いずれにせよ、本機能が実装された時点で本誌読者へご報告する。
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