「若手のアイデア理解できなかった」 DeNA南場会長らIT大手4社、渋谷ビットバレーで業界背負う未来の人材に語る (1/2)
東京・渋谷をIT企業やスタートアップが集まる“ビットバレー”として再興する動きが活発化している。渋谷は2019年に大規模なオフィス向けビルの竣工とIT企業の移転を控えており、世界に通用するIT企業の誕生を業界全体で促すのが狙いだ。
ビットバレー再興の発起人であるディー・エヌ・エー(DeNA)、サイバーエージェント、GMOインターネット、ミクシィは9月10日、エンジニア志望の学生やIT業界の若手を集めたイベント「BIT VALLEY 2018」を渋谷で開催した。DeNAの南場智子会長やサイバーエージェントの藤田晋社長、GMOインターネットの熊谷正寿社長、ミクシィの村瀬龍馬執行役員らが登壇し、700人強を収容できる会場には多くの学生や若手エンジニアが集まった。
イベントでは、DeNAの南場会長やサイバーエージェントの藤田社長、GMOの熊谷社長が、これまでの約20年を振り返りながら「自分のやりたいことをやってほしい」というメッセージを会場の若手に伝えた。DeNAの南場会長は、自社の若手エンジニアが提案したサービスが「当初は理解できなかった」というエピソードを明かした。
「新卒3年目の社員2人組が、カーシェアリングサービス『Anyca』を提案したとき、私には良さが全く理解できなかった。Anycaは今でも何百万人が使うサービスではないが、DeNAの新卒採用の現場で多くの若い人が『Anycaを使ったことがある』と手を挙げる。明らかにユーザーに喜びを与えていて、そこにはAnycaを立ち上げた2人の幸せそうな顔があった」
「DeNAは、自分たちを永久ベンチャーと呼んでいる。新しいことに挑戦し続けることが一番大事な企業文化。人が敷いたレールを走るのではなく、DeNAの中で完結するエンジニアにはなってほしくない。自分のアイデアを具体化したいという熱量や夢中を追い求めてほしい」(南場会長)
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