なにげに世界で有名な日本人:水中で呼吸ができる人工エラ『AMPHIBIO』を開発したバイオミメティックス・デザイナー亀井潤氏
技術者や研究者でなければ、バイオミメティックスという言葉を聞いたことがある人はそれほど多くないだろう。日本語では「生体模倣技術」という。人間、動物、植物、昆虫などの生物の動きや機能などを応用し、新しい技術開発に役立てていくのがバイオミメティックスだが、実はすでに日常生活のいたるところで目にすることができる。
例えば新幹線。高速でトンネルに突入する際、空気の圧縮波により「トンネルドン」と呼ばれる大きな音がトンネル出口で発生する。この問題を解消するため参考にしたのがカワセミのくちばしだ。水の抵抗を最低限に抑える形状のカワセミのくちばしを模倣し、500系新幹線の先端部分が設計された。結果として、トンネル出口の騒音を解消しただけでなく、走行抵抗30%減、消費電力15%減も実現した。
こうした技術開発はなにも日本だけに限った話ではない。
このバイオミメティックスの分野で最近海外を中心に注目されている若き日本人研究者がいる。亀井潤氏がその人だ。同氏が今年発表した、水中で呼吸できるようになるという人工のエラ『AMPHIBIO(アンフィビオ)』は、英語圏のさまざまなメディアでも取り上げられている。
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