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量子コンピュータの活用研究を加速-慶大、「IBM Qネットワークハブ」を開設

慶応義塾大学(慶大)とIBMは5月17日、慶大矢上キャンパスに設置されている量子コンピューティングセンター内に、IBMの20量子ビット汎用量子コンピューティング・システム「IBM Qシステム」を用いて、量子コンピューティング・アプリケーションの開発を目指す研究者や企業が集う「IBM Qネットワークハブ」を開設。それに併せて開所式を開催し、JSR、三菱UFJ銀行みずほフィナンシャルグループ三菱ケミカルの4社が発足メンバーとして参加することを発表した。

IBM Qネットワークハブは、同大のほか、米国のIBM Research、米国のオークリッジ国立研究所、英国のオックスフォード大学、オーストラリアのメルボルン大学に開設され、それぞれのハブ自身が、注力分野や研究方針を定め、独立して研究を進めていくというスタイルとなる。同ハブでは、これまで、汎用的な量子コンピュータがなかったことから具体的な研究が難しかった、量子コンピュータを用いた実用的なソフトウェア、アプリケーションの開発を、大学内の教員や学生、企業からの研究者などが協力して行っていく予定だという。

同ハブの特徴について、同大 理工学部長の伊藤公平 教授は、「20量子ビットIBM Qをハブを経由して利用することが可能である。ゲート方式を採用しているため、あらゆる問題を解くことが可能な20量子ビットの万能量子コンピュータを使えるようになるということは、学術に対するインパクトは強く、さまざまな諸問題に対して活用できるようになる。また、企業からの参加者も駐在することで、企業の課題も知ることができ、その解決に向けた研究も進めることができるようになる」と説明。産学のオープンな取り組みであり、より多くの企業が参加して、量子コンピュータの活用を模索してもらいたいと期待を述べた。

 

☆出典は:

gunosy.com