“アイデア出しまくるAI”を開発、博報堂が考える「創造力の限界突破」 (1/5)
人間がAI(人工知能)よりも優れているのは「創造力」である――そのような考えを持つ人もいますが、果たして本当でしょうか。
例えば2017年4月に行われた、将棋の「電王戦」。プロ棋士の佐藤天彦叡王(当時)と将棋ソフト「PONANZA」(ポナンザ)の対局で、先攻のポナンザは、いきなり「3八金」というあまり見慣れない手を打ちました。しかし、その後に「中住まい」と呼ばれる強固な守りを築き、結果的に自然な展開になっていったのです。この打ち筋を想定できていた人はどれだけいたでしょうか。
こうした「常識では思いつかない発想」は、将棋に限らずさまざまな領域に広がってきています。例えば、ビジネスの現場でも私たちは日々「斬新なアイデア」を求められます。「そんなに毎日新しいビジネスアイデアなんて思いつかないよ。それこそ、代わりにAIが考えてくれよ」と思ったことは一度や二度ではありません。
AIと創造性をめぐる議論は、この連載でも何度か取り上げてきました。
上記の対談で紹介した電通のAIコピーライター「AICO」などは、コピーライターの仕事をサポートするクリエイティブツールの1つです。
最近では博報堂とシステム開発のTISが、企画担当者のアイデア出しを支援するサービス「AIブレストスパーク」を共同開発しました。博報堂が培った知見を基に、アイデアやコンセプトのきっかけとなるワードやフレーズを大量に自動生成してくれます。
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