賞金約2億円の「空気を水に変える方法」コンテストの大賞が決定、「輸送用コンテナの中に雲を作り出して水を取り出す」というアイデア
2016年にスタートした、水不足で苦しむ世界中の人々を助けるため「空気から水を作り出す方法」を編み出すことを目的としたコンテスト「Water Abundance XPRIZE」の大賞が決定しました。賞金150万ドル(約1億7000万円)を受け取った大賞受賞者は、「輸送用コンテナの中に雲を作りだし飲料水をためる」という装置をデザインしました。
The Water Abundance XPRIZE winner makes water from air
https://www.fastcompany.com/90253718/a-device-that-can-pull-drinking-water-from-the-air-just-won-the-latest-x-prize
Visioneering | XPRIZE
https://www.xprize.org/visioneering
XPRIZEのチーフ・インパクト・オフィサーであるZenia Tata氏は「XPRIZEの課題をデザインし始めた時、我々は多くの第一原理を考えました」と語っています。現代では800万人近くの人が水不足に直面していますが、海水から淡水を作り出す海水淡水化には「コストがかかりすぎる」という問題点や、作り出した水が提供できるのはシステムの近辺のみに限られるという問題点があります。コンテストのデザインについて考えていたXPRIZEのチームは「大量の水を含む『大気』ならリソースにできるかもしれない」ということに思い至りました。「空気から水を取り出す」という装置は当時存在したものの、使用するためには多くの費用が必要だったとのこと。この課題が実現可能なのかということは、当時懐疑的だとみられていました。
大賞を受賞した「WEDEW」と呼ばれる新しいシステムは、既存の2つのシステムを組み合わせることで完成しました。このうち1つは、「空気を温め、冷たい空気を合わせることで水蒸気を作り出す」という雲が形成される仕組みをまねた「Skywater」というデバイス。この水蒸気はタンクの中に貯められ、飲料水として提供できます。
☆出典は:
https://gigazine.net/news/20181022-water-abundance-xprize-winner-skywater/