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3作品連続で映画化――ヒットを裏で支えた、敏腕編集者の企画術

映画化された『僕は妹に恋をする』『カノジョは嘘を愛しすぎてる』など、マンガ家・青木琴美のヒット作を裏で支えた、敏腕編集者 畑中雅美。彼女が語った企画の極意、それは「目利きになること」だった。

コルクの佐渡島庸平さんは、彼女についてこう語っている。

 

小学館に畑中雅美という編集者がいる。(中略) 僕が「ちょっと敵わないな」そんな気持ちを抱かされる編集者だ。

小学館が発行している少女漫画誌Cheese!』の編集長 畑中雅美さん。彼女は、マンガ家・青木琴美の大ブレイク作品『僕は妹に恋をする』『僕の初恋をキミに捧ぐ』『カノジョは嘘を愛しすぎてる』 の編集を担当。彼女が連載企画を担当した作品は次々に映画化されていく。少女漫画のヒット作を世に送り出す、敏腕編集者だ。

小学生の頃からマンガの世界に魅了され、マンガ編集者として生きる道を選んだ彼女。しかし、スキルも経験もない無名の新人時代、作家からの信頼はほぼ皆無で相手にされなかったという。ヒットを生み出す編集者『畑中雅美』としての信頼をいかにして積み上げてきたのか。そこには彼女が独自に生み出した、企画者としての極意が見えてきた。

「面白いかどうか」を見極める目利きであれ

入社1年目のときに、担当することになった作家さんから「畑中さんが担当ってことは、この雑誌で私は期待されてないってことですよね」と言われたんです。

もちろんショックだったんですけど、でも当然だなと思いました。だって、たとえば美容院を想像してみて下さい。店長やチーフがいるのに、自分を担当してくれる美容師が生まれて初めて髪を切る新人だったら、すごく不安になりますよね。スキルも経験もない新人の言うことを最初から信頼はできないし、自分の大事な髪を新人に任せたくない。

髪の毛ですらそう思うのに、私が担当するのは、作家さんにとって自分の人生をかけた作品です。作家さんが私に担当されたくないと思うのは当然だなと思いました。

そこでまず、同じ部署の先輩たちが打ち合わせをするたびに、全部盗み聞きしていたんです。作家さんとどんな風にコミュニケーションをとっているのか。観察していると、ヒット作を出せている先輩とそうではない先輩に大きな違いがありました。

ヒットをなかなか出せていない先輩は、「この部分がおもしろくない」と一生懸命修正をしていたんです。でも、どれだけ長時間打ち合わせしても、それでヒットを出せてないってことは...どう考えても、編集者の「おもしろくない」の感覚が間違っているわけじゃないですか。つまり、目利きじゃない人がどれだけ修正しようと意味がない、むしろ邪魔なんだなと新入社員ながらに思いました。

 

☆出典は:

careerhack.en-japan.com