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がん転移を阻止できる可能性がある11の遺伝子が発見される

転移性のがんに侵された場合、9割は死に至ってしまうと言われており、非常に治療が困難であることが知られています。北部アルバータがん研究所ジョン・ルイス氏らの研究チームによると、生体細胞による転移がんの99.5%以上は11の遺伝子が関わっており、これらの遺伝子の活動を停止することで、がんの転移を阻止できる可能性があるとのことです。

Quantitative in vivo whole genome motility screen reveals novel therapeutic targets to block cancer metastasis | Nature Communications
https://www.nature.com/articles/s41467-018-04743-2

Researchers find 11 genes responsible for the spread of cancer
https://medicalxpress.com/news/2018-06-genes-responsible-cancer.html

研究チームはリアルタイムでがん細胞の増殖する様子を視覚化するため、殻のない鳥類胚を使用した独自の実験環境を構築し、がんの転移に関する実験を行いました。研究チームが分子ツールを使用して、遺伝子サイレンシングの効果を持つ短ヘアピンRNA(shRNA)ベクターをがん細胞に注入すると、細胞内の特定の遺伝子と結合し、がん細胞の活性化が停止。そして、この細胞を鳥類胚に入れると、がん細胞にはなったものの、転移性のがんにはならなかったそうです。

研究に関わった同研究所のコンスタンティン・ストレトフ氏は「鳥類胚から小さながん細胞の塊を発見した時、転移の全てのプロセスがブロックされていると確信しました。その後、私たちは、これらの遺伝子が何であるか確認も行いました」と語っており、実験の結果、がん細胞の転移には11の遺伝子が関わっていることが明らかになりました。

研究チームは「今回発見された遺伝子は、がん転移の過程に関与しており、特定のがんのみに関連するものではない」として、実験で確認された遺伝子は数多くのがんの転移に関わっていると説明しています。

 

☆出典は:

gigazine.net