抱きしめるとゆっくり“呼吸”し、穏やかな眠りへと誘ってくれる「枕ロボット」
寝つけない夜に抱きしめると、穏やかに“呼吸”するような動きで眠りへと誘う「睡眠ロボット」が、この夏に登場する。まるで「スマートな枕」といった外観の、この柔らかくて腕も足も顔もないデヴァイスは、いったいどこまで実用的なのか。そしてこれは「ロボット」と言えるのか。
TEXT BY MATT JANCER
TRANSLATION BY MIHO AMANO/GALILEO
それは呼吸をしている。その「胸」は、眠りを誘うように穏やかに上下している。いや、たぶん「胸」だと思うのだが、よくわからない。これまで誰も睡眠ロボットを売り出したことがないからだ。これがロボットかどうかさえ、よくわからない。
見た目はインゲン豆の形をした枕で、重さは4ポンド(約1.8kg)。大きさは、お祭りのゲームでもらえるぬいぐるみくらいだ。宣伝文には、「この睡眠ロボットを抱えるようにして横たわれば、穏やかな夜の眠りに誘われます」と書かれている。「数千年の歴史をもつ仏教の呼吸法」を取り入れているという。
米ワシントンD.C.に拠点を置く国立睡眠財団(NSF)の睡眠専門家である心理学者、ナタリー・ダウトヴィッチによると、眠るには呼吸は遅く、安定したものになる必要がある。そり犬のように息が上がっていたら眠れないのだ。
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