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人型ロボットを「殺人鬼」に変えるハッカーたちの試み


Tinxi / Shutterstock.com

イーロン・マスクが殺人ロボットの脅威について警鐘を鳴らしているが、我々はそのリスクについて真剣に考える必要があるのかもしれない。サイバーセキュリティ企業の「IOActive」は、人々に注意を促すことを目的に、人型ロボットをハッキングしてホラー映画「チャイルドプレイ」に登場する殺人人形の“チャッキー”に変身させる実験を行った。

実験には中国メーカーのUBTechが開発した「Alpha 2」が使われた。研究者らはAlpha 2の後頭部を開けてUSBポートを見つけ、ファームウェアをアップデートして動作をコントロールし、声をチャッキーのものに変換した。

Alpha 2は専用のアンドロイドアプリをアップデートする際、ユーザー本人であるかを確認しないため、ハッカーが攻撃を仕掛けカスタマイズしたマルウェアをロボットにインストールすることが可能だ。また、同社のAlpha 1では、Bluetoothを使ってリモート環境からファームウェアをアップデートできたという。

UBTechの広報担当者は、「指摘されたセキュリティの問題は全て対処済みであり、レポートに記載された内容は大げさだ」とコメントしている。しかし、IOActiveは今年1月にUBTechに警告したにも関わらず、まだ脆弱性は修正されていないとしている。IOActiveはAlpha 2をハッキングした衝撃的な動画を公開したが、これについてもUBTECHは次のように反論している。

「動画はAlpha 2のオープンソースプラットフォームを悪用したもので、誇張された内容だ。我々は、デベロッパーに対して責任を持ってプログラミングを行い、ロボットに不適切な動作をさせないことを奨励している」

しかし、IOActiveのセキュリティコンサルタントのLucas Apaは、UBTechの主張に異を唱える。


ロボットが暴走してしまう恐怖

「我々が設定した自動アップデートが6月に実行されており、数週間前にも脆弱性が修復されていないことが確認できている。UBTECHはまだ問題に対処しておらず、ユーザーに対しアップグレードを急ぐように伝達していない」

 

☆出典は:

forbesjapan.com