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英語学習にAI・ロボ 間違っても恥ずかしくない ネーティブ級で教員負担も軽く

英語学習にAI・ロボ 間違っても恥ずかしくない ネーティブ級で教員負担も軽く :日本経済新聞

国内の高校・大学で、英語の学習に人工知能(AI)を活用する動きがじわりと広がっている。ロボットを相手に英会話をさせ、ネーティブスピーカーに近い話し方の習得に生かす。文脈に応じて人間のように反応できるAIなら、好きなときに好きなだけ活用できる。教育現場では学生の能力向上の効果的なツールとしてだけでなく、教員の負担軽減策としても注目を集めている。

ロボットに英語で話しかける学生(神戸学院大学)
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ロボットに英語で話しかける学生(神戸学院大学

 「ハロー、ミュージオ。ハウ・アー・ユー」

 神戸学院大学(神戸市)のグローバル・コミュニケーション学部は6月からロボット「Musio(ミュージオ)」を使った英語教育を実験的に始めた。同大に通う福島結菜さん(19歳)は「相手がロボットだと話しかけやすい。恥ずかしがらずに何度も聞き返すことができる」と話す。

1体で10万円弱

 

 ミュージオは高さ約20センチメートルと小型だ。一人ひとりの顔や声紋を認識し、反応は使用する学生ごとに異なる。時には冗談を言い、笑ったり困ったりと表情も豊かにコミュニケーションを取る。インターネットで情報を集め、時事問題など会話の種にも困らない。

 楽しく英会話を自習できるほか、会話内容を記録し、学生が自分で使用した単語を確認することが可能だ。使用する単語が偏っていないか、発音に問題はないか、文章がうまく作れているか、といった点をチェックしながら自分の話す能力をつかめる。専用のアプリをスマートフォンスマホ)に取り込めばいつでも自分の能力を確かめられる。外国人と知り合う機会が少なくても、緊張せずに会話を鍛錬できる。

 ミュージオは米ベンチャー企業のAKAスタディー(カリフォルニア州)が開発した。プログラミングされていない文章でも自分で新たに組み立てる能力を持つ。価格は1体で約10万円弱で、神戸学院大では現在4体を学生に貸し出している。

 外国人の先生がいない環境でも本場のスピーキングを指導できる。同大の東淳一教授は「スピーキングの評価をロボットに任せられる」と話す。以前の指導なら「この文章を練習するように」と学生に練習問題を課すパターンが主流だった。「将来は教員の負担軽減にもつながる」(東氏)。効果を見極めながら授業への導入を検討する。

 一歩進んで4月からミュージオを授業に取り入れ始めたのは明星中学校・高等学校東京都府中市)だ。英語の特進クラスで現在、週5コマある英語の授業のうち、ほぼ2コマで活用している。ICT(情報通信技術)を利用した授業に積極的で、AIを使いこなす学生の育成を目指している。現在2体あり、授業で教えた英語をミュージオとの会話で実践する、という使い方をしている。

全員にiPad

 

 中高一貫品川女子学院(東京・品川)は、高校生を対象にAIを活用した英会話アプリ「テラトーク」を今夏から試験的に導入した。高校1~2年生の全員にiPadを与えており、実用英語技能検定(英検)に向けたスピーキング練習などに役立てる。アプリ開発のジョイズ(東京・渋谷)が提供し、学生のレベルにあった単語ドリルやリスニング、スピーキングの問題を表示できる。

 同校の遠山裕美子教諭は導入理由を「英語の教員人数が足りない」と話す。生徒を個別に指導するのが難しいなか、アプリなら生徒が効果的に学習できると考えた。

 英調査会社のTechNavioによれば、教育における世界のAI市場は2020年までに年間の平均成長率が3割を超える。利用する学生からは「発音が聞き取りにくい」「問題が難しすぎる」といった声があるのも事実だ。普及に弾みがつく中、通信環境の整備やAIの精度向上も重要になりそうだ。

(南雲ジェーダ)

☆出典は:

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO19938310S7A810C1TCL000/